飲食店経営で重要な要素の1つが、食材の仕入れです。特に肉類は、料理のメインに使われることが多い食材ですので、提供するメニューに適した仕入れをしなければいけません。信頼できる業者選び、鮮度や品質の確認、適切なコスト管理を徹底することが安定して店舗を運営するための鍵になります。
本記事では、飲食店における食肉の仕入れ方法や仕入れのコツを解説します。食肉を仕入れる際の参考にしていただけたら幸いです。
信頼できる仕入れ先をお探しでしたら、プレコフーズにお任せください。プレコフーズは、約30,000軒の飲食店に『安全』『品質』『鮮度』に優れた食品をお届けしている総合食品卸です。配送は週5~6日。肉・魚・野菜をはじめとした7000種超の商品を1000円からの小ロットでご注文即日に無料で配送いたします。
飲食店が食肉を仕入れる方法
飲食店では食肉を仕入れる際に、店舗規模や必要数量、予算に応じて最適な仕入れ先を選択する必要があります。
食肉の仕入れ方法としては、主に食肉卸業者、精肉店などがあげられます。
▼食肉の主な仕入れ方法
- 食肉卸業者
- 精肉店
例えば、品揃えや大量仕入れが必要なら食肉卸業者、使用するのが少量なら精肉店など、それぞれの用途や目的に合わせて仕入れ先を選びます。
飲食店における食肉の仕入れは、品質管理と原価管理が重要な要素となります。特にステーキ店や焼肉店、とんかつ店、焼鳥店など、肉を主力メニューとする飲食店では、安定した品質の食材確保が経営を左右します。
以下では、一般的な食肉卸業者、精肉店からの仕入れ方について解説します。
食肉卸業者から仕入れる

食肉卸業者からの仕入れは、多くの飲食店が採用している一般的な方法です。
食肉卸業者といっても、業者は多数あり、それぞれ特徴が違います。そのため、取引を開始する時は、まず1、2回の試験発注から始めるのが一般的です。例えばステーキ店であれば、ロース等の主力部位を中心に発注して、品質・価格・サービスを総合的に評価します。業者によってはサンプルを提供してくれる場合もあるため、実際に使用して品質を判断しても良いかもしれません。
食肉卸業者との取引は、信頼関係が不可欠です。肉の銘柄や、肉質・脂質などの特徴について具体的な説明をしてもらえるか、「今週はこの肉を特価でご提供できます」といった提案があるかなど、担当者の専門知識と対応力をチェックすることも大切です。
▼メリット
- 供給が安定しており必要な量を常に確保できる
- 品質管理を徹底している業者もある
- 配送サービスが利用できる
- 加工に対応している業者もある
- 専属の営業担当がつく業者の場合、食材の相談が出来る
- 有名ブランド肉など差別化を図れる食肉を入手しやすい
- サンプルを提供してもらえる場合がある
- 食肉の種類や部位を豊富に取り揃えている業者もある
- 小売店より安価なことが多い
▼デメリット
- 食肉を直接見て選べない
- 注文から納品までタイムラグがある
精肉店から仕入れる

精肉店との取引は、小規模店舗にとって検討すべき選択肢です。
例えば、食肉を少量しか使わない定食屋であれば、地元の精肉店との取引で対応可能といえます。ブロックで買付けて店舗内で整形していることが多いため、加工方法など相談できる場合もあります。特に開業初期で、仕入れに対する方向性が定まっていない場合は、以下のような段階的なアプローチが効果的です。
まず、店舗の営業方針や必要な食材について丁寧に説明して、週2、3回程度の小口取引からスタートさせます。取引実績を重ねながら、徐々に発注量や頻度を増やしていきます。今日のディナーメニューで使う豚肉が若干足りないといった急な発注が必要な時でも対応できることが多いので、長期的な信頼関係を築きやすいのが特徴です。
▼メリット
- 開店前や急な欠品時でも仕入れやすい
- 小ロットの仕入れが可能
- 食肉を直接見て選ぶことができる
▼デメリット
- 食肉卸業者よりも価格が高い
- 営業担当者などがいないので相談しづらい
- 古い店舗だと衛生設備に不安がある場合がある
- 食肉卸業者と比べて入手可能な肉の品目が少ない
- 掛け払いができないことがある
- 配送してもらえないことが多い
食肉市場からの仕入れについて
食肉市場からの仕入れについても触れておきます。
東京都中央卸売市場食肉市場(芝浦)では、買参権を持っている問屋が飲食店を運営している場合なら、市場で直接購入できますが、原則として一般人、飲食店は仕入れることはできないので現実的ではありません。
一般的には、市場で卸業者・仲卸業者がセリで買付け購入し、飲食店は卸業者・仲卸業者から購入する、という流れが基本になります。
なお、一部例外として、市場買参権を持つ業者と直接つながることができれば、セリに立ち会って希望の牛を買い付けることも可能なケースもあるようです。
もし、市場で仕入れることが出来るのであれば、鮮度の高い食材を安く仕入れられる、全国各地から集まる良質な食材やブランド肉などを直接目で確認して仕入れるなどのメリットがあります。ただし、そもそも重量のある枝肉での購入になるので特殊な車・設備が必要であること、肉を整形する手間が発生すること、歩留りが悪いことなども考慮しなければなりません。
肉の仕入れ先選びで押さえたいポイント
食肉の仕入れ先を選ぶ時は、価格はもちろんですが、商品ラインアップ・品質管理体制・配送条件を確認することも重要です。以下では、多くの飲食店が採用する食肉卸業者からの仕入れを前提として、各ポイントの詳細を紹介します。
商品ラインアップ
仕入れ先を選ぶ時に見るのは、まず、お店で使いたい食肉や部位を取り扱っているかです。
牛肉/豚肉、鶏肉では商流が大きく異なるため、業者によっては商品ラインアップに偏りがある場合があります。品質や価格にも関わるため、仕入れ先を検討する時は、使いたい食肉・部位を取り扱っている業者を数社ピックアップしましょう。


品質管理体制
次に、品質管理・衛生管理を徹底しているかどうかを確認します。
例えば、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格『ISO 22000』(※)を認証取得していれば、品質管理・衛生管理の面で信頼をおける要素となります。
また、仕入れ先の保管時の温度や配送車両の温度も確認しましょう。
※ISO22000:業務の標準化ならびに継続的な改善を通じ、商品とサービスの質を安定かつ向上させ、顧客満足度を高めることを目的とする規格『ISO9001』を基に、食品安全への危害を予測し防止するための作業工程管理手法『HACCP』を用いて構築されるマネジメントシステムです。
配送条件
配送は、営業形態に合わせたスケジュールが必要です。
ランチ営業がある場合は前日夕方~当日朝までに納品、夜の営業は当日午前中~昼過ぎに納品などの調整が必要です。夏場は特に温度管理に配慮して、早朝配送などを設定しても良いでしょう。急な需要増加に備え、臨時配送対応が可能な業者を確保することも重要です。
また、配送頻度や配送料に関しても事前に確認しておきましょう。商品の単価が安くとも配送頻度が少なかったり、配送料を加味すると割高になったりするケースがあるため注意が必要です。
そのほか、どれだけ細かな加工に対応できるかも確認しておくと良いでしょう。
加工はキッチンオペレーションに直結します。業者によっては食肉の部位はもちろん、厚さはミリ単位、重量はグラム単位で指定ができます。人手が足りない場合に大いに役立つので、必要に応じてどこまで細かく対応してくれる業者なのか確認することをお勧めします。
これらのポイントを押さえることで、効率的な肉の仕入れが可能になります。
都内の飲食店4軒に1軒に選ばれる食肉卸プレコフーズ
プレコフーズは、食肉卸として『安全』『品質』『鮮度』を追求した厳選食材を、飲食店をはじめ介護施設・病院・学校・幼稚園・ホテル等へ毎日お届けしています。豊富な種類の食肉を取り揃え、オーダー加工にも対応。1,000円からの小ロットで無料配送するなど、お客様の手間やコストを軽減する多様なご要望に柔軟に対応します。また、お店ごとに専属の営業担当者が付き、食肉の相場状況やトレンド、他店の取組などの情報を提供。ビジネスパートナーとして、お客様の事業発展にお役に立てるよう真摯に取組んでいます。
失敗しない肉仕入れのコツ
信頼できる食肉卸業者の見つけ方
信頼できる食肉卸業者を見つけるには、段階的なアプローチが効果的です。
まず、少量のサンプル発注で品質を評価します。
評価する際は、価格の透明性や配送の正確性、対応の丁寧さをチェックします。例えば、 希望する部位やカット方法、品質レベルを具体的に伝え、提供予定のメニューに近い調理を試せる量を依頼しましょう。可能であれば複数の業者からサンプルを取り寄せて比較を行い、上述したポイントを確認します。
取引開始前には、緊急時の対応体制や支払条件を明確にし、書面で確認することが重要です。
季節による変動への対応
肉の需要と価格は季節で変動します。
飲食店経営者は需要と価格を予測して計画を立てます。
例えば、需要がある時期(お盆や年末年始)は在庫を数倍に増やし、人気部位は早めに予約発注します。また、春の歓送迎会や夏のBBQシーズンに備えて、早期に価格交渉と仕入れ計画を立てます。
価格変動については、前年度のデータがある場合は活用し、無い場合は、卸業者の営業担当と積極的にコミュニケーションを取り、情報収集を行いましょう。
また、食肉の価格が変動する要因としては「家畜の疫病」や「人手不足による供給量減」「燃料費高騰による輸送コスト増」「気候変動による農作物不作(飼料コスト増)」「世界情勢による物流の変化」などが考えられるため、多角的な視点で情報収集を行う必要があります。
まとめ
飲食店にとって、食肉の仕入れは経営を支える重要な要素です。
メニューの安定した供給と品質を確保するためには、店舗の規模や必要量に応じて、最適な仕入れ先を選ぶことが大切です。
また、仕入れ先がどういった品質管理を行っているかも重要なポイントになります。商品の保管の状況や加工作業の環境、配送体制などまで衛生管理・温度管理を徹底しているか注意を払いましょう。取引を通じて業者の対応や品質を確認し、信頼関係を築くことが、長期的な安定につながります。相場の変動や季節ごとの需要を見極め、最適な仕入れ戦略を構築し、安定した品質とコスト管理を実現することが、店舗の成長と顧客満足につながります。
都内の飲食店4軒に1軒に選ばれる食肉卸プレコフーズ
プレコフーズは、食肉卸として『安全』『品質』『鮮度』を追求した厳選食材を、飲食店をはじめ介護施設・病院・学校・幼稚園・ホテル等へ毎日お届けしています。豊富な種類の食肉を取り揃え、オーダー加工にも対応。1,000円からの小ロットで無料配送するなど、お客様の手間やコストを軽減する多様なご要望に柔軟に対応します。また、お店ごとに専属の営業担当者が付き、食肉の相場状況やトレンド、他店の取組などの情報を提供。ビジネスパートナーとして、お客様の事業発展にお役に立てるよう真摯に取組んでいます。