神保町から神田にかけての一帯は、古くからのオフィス街であるとともに、老舗から新興店まで集まる飲食店の人気エリアです。博多で熱く支持されてきた「串焼 博多松介 神田店」がこの地域の新たなランドマークであるKANDA SQUARE内に出店したのは2020年。オリジナルの串焼と九州の滋味が好評を呼び、東京という飲食激戦区でコロナ禍も乗り越えてきました。そして都内の固定客を掴んだ「博多松介」は、さらに新たな挑戦をスタートさせます。それは、同じく都心の激戦区である大人の街、恵比寿への新規出店。新しいチャレンジにおいて、プレコフーズをどんな形でご活用いただけたのでしょうか? 神田店の料理長を務めながら、恵比寿の新店「博多 松すけ 恵比寿店」のメニュー開発を行った長谷川料理長にお話を伺いました。
※取材はオープンを約3か月後に控えた2024年7月に行われました。
【取材協力店】博多 松すけ 恵比寿店/串焼 博多松介 神田店 九州を中心に複数ブランドの飲食店を展開する株式会社 O・B・U Companyが運営する串焼居酒屋。 |
〒150-0013 東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4丁目27−14 1F |
2回目となる恵比寿での挑戦
実は「博多松介」にとって、恵比寿に出店するのは2回目のこと。2019年、東京への初進出として恵比寿へ出店したものの、コロナ禍により1年ほどで閉店せざるを得ませんでした。しかし閉店と同タイミングで神田スクエアへの出店の話が浮上し、長谷川料理長たちはそのまま神田店に全力を注ぎます。そこから4年後のいま、また恵比寿の同じロケーションで挑戦できるチャンスがやってきたのです。
「最初の恵比寿出店の際にも、短期間ではありましたが客層をつかむことができました。来店された方から美味しいというお声をいただいたり、常連客がついたりと、手ごたえを感じていたんです。」
店の看板は“ねり”と呼ばれる絶品の塩つくねに、とろりとした半熟卵に豚バラを巻いた“博多とろ玉”などの個性的な串焼たち。これらにもつ鍋やゴマさばなど、素材を生かした博多ならではのメニューが加わります。ランチで提供する鶏ラーメン、とり天も好評だそうです。
「オフィスビルにある店舗は売り上げの大きなランチタイム営業も行いますが、恵比寿店は夜のみで営業する予定です。新たに寿司も提供して、メニューの幅も広げる予定です。串と寿司を組み合わせる店はあまりないので、単価も少し上げて、勝負してみたいと思っています。」
看板メニューをブラッシュアップ
前回の出店時につかんだ手ごたえを活かし、恵比寿でのチャレンジに挑む長谷川料理長。メニューのブラッシュアップは絶対に欠かせないと語ります。食肉部門であるプレコエムユニットと取り組んでいるのが、看板メニューである“ねり”のさらなる改良です。
「現在だと、“ねり”の素材は福岡の本社から加工した肉だねを冷凍して取り寄せているんです。それをどうにかして冷凍せずに東京で再現できないかと思い、エムユニットさんにひき肉の加工を相談しました。やり取りはスムーズで、次の試作でもう完成するかなという段階ですね。やっぱり新鮮なチルドの肉を使用すると、味はさらに良くなるなと実感しました。」
また、長谷川料理長はエムユニットに限らず、プレコグループ各社からの情報発信も活用していただいているとのこと。特に、鮮魚部門であるプレコエフユニットからの届くLINEでのおすすめ情報が便利だと語ります。
「LINEでリアルタイムに情報を教えてくれるんで、めちゃくちゃ役立っています! おすすめの鮮魚や、入荷状況などの細かい情報が来るのがありがたいです。旬の魚の情報をメニューに活かすことができるので、とても重宝しています。」
旬と新鮮さへのこだわり
料理長のお話からは、“旬”と“新鮮さ”に対するこだわりが強く浮かびあがってきます。そのひとつとして、恵比寿店では野菜の串焼きも積極的に提供していくとのこと。
「現在の店で評判の良い野菜串を、恵比寿店ではさらに充実させる予定です。あえてメニューで種類は固定せず“旬”のおすすめ野菜を使用して、時期によって野菜の種類を変える形でやりたいんですよ。」
旬の素材の美味しさをそのまま提供する、というミッションをバックアップするのは野菜部門のプレコヴィユニット。長谷川料理長が“旬”野菜に注目してくださっているからこそ、仕入れにも力が入ります。
「お客様に提供しているメニューについて、使用している野菜の産地を尋ねられることがあります。そこでヴィユニットの宮森さんに話したら、デフォルトで納品書に産地を入れる仕様を提案してくれたんです。メニューに表記することも出来ますし、これは助かりました。ちょっとしたことですが、なかなかそこまでやってくれる業者さんは他にないですよ。」
そしてオープンへ
“旬”と“新鮮さ”に軸を置き、生鮮三品を扱うプレコの特徴を活用している長谷川料理長。「博多松介」のチャレンジは、ブレコの強みを最大限まで引き出してくださっている、と言っても過言ではありません。
「これからもプレコさんと連携しながら、ブレずに味を作っていきます。神田と恵比寿に博多の美味い料理が食べれる店があるんだなと思って、ぜひ多くのお客様に立ち寄って欲しいですね。」
新規開店に関する業務は本当に多岐に渡ります。その中で、我々食品卸が携わることができるのはごく一部かもしれません。それでもお客様の新たな一歩をサポートできるのは、プレコグループにとって非常に光栄なこと! 無事にオープンした「博多 松すけ 恵比寿店」のこれからに、ぜひご期待ください。