飲食店では、仕入れた野菜をその日の内に使い切ることができない場合があります。
そんな時は「次の日に使うから、出来るだけ鮮度を保ちたい」と考えるのは当然のこと。
しかし、野菜はその野菜に合った適切な方法で保存しないと、鮮度が落ちるのが早まり、風味や色味が変わってしまいます。
フードロスにもなりかねません。
そこで、今回は野菜の鮮度を保つための適切な保存方法についてご紹介します。
野菜ごとの適切な温度・湿度と保存方法
野菜にはそれぞれ保存に適した温度や湿度があります。良く使用される野菜4種を例に適切な保存方法をご紹介します。
①キャベツ
キャベツは中心から水分が抜けていくため、芯をくりぬいたあと、湿らせたキッチンペーパーを詰め、切り口をラップで包みます。低温・高湿で保存するのが良いとされているため、冷蔵庫の野菜室で保存します。
②玉ねぎ
切り口を乾燥させないように、切り口をラップで包みます。玉ねぎは低温・低湿で保存するのが良いとされているため、密閉袋や密閉容器に入れてから冷蔵庫の野菜室で保存します。
③ショウガ
キッチンペーパーで包んだ後にラップでしっかりと包みます。ショウガは13℃程度の高温・低湿で保存するのが良いとされているため、通常は冷蔵庫に入れず、室内の冷暗所で保存。ただし、夏は冷蔵庫の野菜室で保存します。
④トマト
トマトは完熟と緑熟によって保存に適切な温度・湿度が異なります。緑熟の場合は高温・高湿、完熟の場合は中温・高湿で保存するのが良いとされています。また、トマトを保存する前にはヘタを取り除いておくことで、雑菌の繁殖を防ぐことができますよ。
エチレン生成量の多い「完熟トマト」の保存には要注意!
完熟トマトが生成する「エチレン」というガス状の植物ホルモンをご存じでしょうか。野菜の鮮度保持に役立つ知識なので、簡単にご説明します。
エチレンは、果実の成熟や老化、花の開花の促進にも関与します。アボカドやバナナなど追熟が必要な野菜・果物を、エチレン生成量の多い野菜と一緒に保存することで、早く食べ頃になります。
一方で、傷みやすくなる野菜もあるので、特に保存方法に注意が必要です。
例えば、キャベツ・きゅうり・にんじん・ねぎ・ブロッコリー・ほうれん草・レタスなどは、分けて保存することで、鮮度を長持ちさせることができます。
また、トマト自体もエチレンの影響を受けて自己熟成を促進し、過剰に柔らかくなり、腐敗しやすくなることもあります。
そのため、完熟トマトを保存する際には、エチレンを遮断する効果のある鮮度保持用のポリ袋を使用して保存することをおすすめします。
鮮度はお客様の満足度に直結!ご不明点はプロにご相談ください
飲食店にとって食品の鮮度は、お客様の満足度に直結する重要なもの。
プレコグループの野菜・果物部門プレコヴィユニットでは、日本一の青果取扱規模を誇る大田市場(※1)にて、毎日プロの目利きが直接買付けを行い、鮮度の高い野菜や果物をご注文即日に配送します。
商品知識のある社員が食材をお届けするため、納品時に保存方法についてのご質問があればお気軽にお声がけください。
また、希少野菜のご提案や価格高騰の際の代替え商品、新メニューの提案など様々な情報もご提供いたします。
注1)東京都中央卸売市場. https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/info/03/.(参照 2024-3-07)