お店の雰囲気が明るいと、お客様に親しみやすさや心地よさを感じてもらえるだけでなく、スタッフのモチベーションアップにも繋がります。その結果、リピート率や業務効率が向上し、売上が伸びる可能性も。
雰囲気を明るくする手段は、色々ありますが「声かけ」もその1つ。では、一体どのような「声かけ」が雰囲気を明るくするのに有効なのでしょうか。
基本の声かけや、実際に飲食店で行われている事例をご紹介します。
スタッフ同士の声かけ
誰でも仲良くない人と働くのは嫌ですし、ギスギスした雰囲気がお客様にも伝わりやすいもの。スタッフ同士の声かけは重要です。
まず「おはようございます」や「お疲れ様でした」という挨拶は基本ですね。加えて「何かお手伝いしましょうか?」といった積極的にサポートを申し出るような声かけや、他のスタッフが良い対応をした時に「あの対応、素晴らしかったよ!」などポジティブな声かけをすることで、モチベーションを高め合うことができ、明るい雰囲気になっていきます。
ミスを防ぐ声かけの事例
また、スタッフ同士がコミュニケーションをしっかり取れていると、伝達ミスなどのトラブルも防ぐなど、業務が円滑になるメリットも。
某大手カフェチェーン店では、お客様から注文を受けたレジスタッフがバリスタスタッフへ注文内容を伝える時は、最初に元気に「コンブリオ(※) お願いします!」という声をかけます。
これに対してバリスタスタッフから「コンブリオ!」と返答がきたら、注文内容を伝えるというオペレーションに統一されています。
スタッフ同士が活気の良い意思疎通を行っていることによって、ホールの明るい雰囲気を作り出し、同時に注文ミスも防止しています。
※コンブリオ:イタリア語で【いきいきと】という意味
お客さまへの声かけ
ホールの雰囲気を明るくするためには、スタッフ同士だけでなくお客様とのコミュニケーションもしっかりと取りたいところ。
基本ですが、お客様が入店された際には、笑顔で「いらっしゃいませ!」と声かけし、注文を迷っている際には「どのような味がお好みですか?」など、気軽にサポートする声かけが大切です。
またドリンクがなくなっている、もしくはなくなりかけている時に「おかわりいかがですか?」など、絶妙のタイミングで声かけをすることによって、お客様も「気が利くな」と、心地よさを感じてもらうことができます。
活気を感じさせるスタッフ全員での声かけ
某居酒屋では、ファーストドリンクを注文したお客さまの乾杯に合わせて、近くにいるスタッフ全員が「お疲れ様です!」と一緒に声かけを行います。大きな声を出すことになりますが、乾杯というわずかの時間なので、他のお客様からもほとんど嫌がられることなく、活気がお店全体に伝わり自然とホールが明るくなります。
お店を特徴づけるユニークな声かけ
また、たぬきがトレードマークの某お好み焼きチェーン店では、お客様の入店時や注文時にスタッフが「ぽんぽこぽん!」というかけ声で接客します。初めて訪れたお客様はびっくりするかもしれませんが、慣れ親しんでくれば、なくては寂しいものになります。お店の特徴の1つとして定着していると言えるでしょう。
スタッフの声かけは、モチベーションアップやお店の雰囲気を明るくするだけでなく、業務の円滑化や他店との差別化にも役立つこともあります。
ただ、スタッフの中には「なんて声をかけていいか分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。声が出てないと感じたら、マニュアル化も検討してみてはいかがでしょうか。