メニューに使用する輸入牛を選ぶ際、皆さんの決め手は何ですか?
品種、等級、価格––、さまざまな要素がありますが、生産国における「エリア」という基準はいかがでしょう。生産国のどのエリアで育てられた牛なのかにまでこだわれば、それはメニューを新たに差別化するポイントになります。輸入牛の世界をさらに面白くするそんな産地が、実はオーストラリアにありました。
そこはオーストラリア南部、“ライムストーンコースト”と呼ばれる地域。担当バイヤーも「一度でいいからこのエリアの牛肉を扱ってみたかった」と語るエリアです。この場所に、いったい何があるのでしょう?
牛を育てる理想の地、ライムストーンコースト
ライムストーンコーストとは南オーストラリア州のアデレードの南東に広がる一帯を指し、美しい海岸線で知られる自然豊かな地域です。
穏やかな温帯に属するオーストラリア南部は、冷涼で適度に寒暖差もあり肉牛にとってストレスの少ない快適な気候。中でもライムストーンコーストは、石灰岩(ライムストーン)と赤土から成る豊かな土壌に恵まれたエリアなのです。
そこで育つのは、アルファルファ、ライグラス、チコリといった青々とした質の高い牧草たち。広大な牧場で、一般的なグラスフェッド(牧草飼育)より良質な牧草のみで肥育する“パスチャーフェッド”の育成期間を持つことで、クオリティの高い肉質へと育ちます。恵まれた気候、そして豊饒な大地が育む良質な牧草、ライムストーンコーストにはこの強みがあるのです。
120日以上の穀物肥育によりさらに優れた肉質へ
そんなライムストーンコーストで育ったブラックアンガス種が、プレコフーズから満を持して「南豪州産ブラックアンガス牛」として発売しました。
理想的な環境で瑞々しい牧草をたっぷり食べて育った牛たちは出荷前の一定期間、フィードロットと呼ばれる穀物肥育場で、大麦・小麦などの穀物が計算されたバランスで与えられます。穀物による肥育期間は120日以上。グレードはショートグレイン(穀物肥育100日以上)に相当しながらも、ワンランク上のミドルグレインに近い肉質に育てあげています。口に入れた瞬間に広がる濃厚な旨味と芳醇な香り、柔らかくジューシーな食感が、その品質の証明です。
こだわり抜いたエリアで差別化を
今回の商品の狙いを、担当バイヤーはこう語ってくれました
「日本だと松阪牛や神戸牛など、ブランドにはたいていエリアの名前が入りますよね。輸入牛でも、そんなブランド感を持つ良いエリアがあることをお伝えしたいと思ったんです。豪州産のブラックアンガスは他商品にもある。でも選び抜いたエリアで、どんな牧草や穀物を食べているかにまでこだわったブラックアンガスは、なかなかないと思います。」
オーストラリア全体の牛肉総生産量の約2%※しかない、南オーストラリア州育ちの希少な牛肉。エリアを限定することで安定した品質でお届けする「南豪州産ブラックアンガス牛」を、この機会にぜひお試しください!
※Thomas Foods International. “希少な南オーストラリア産ビーフ”. ライムストーン・コースト・ブラックアンガス. 2024-06-28. https://www.limestone-coast-black-angus-beef.jp/#h.vndk0d1k58wrr