ご存じの通り、飲食店のメニューにトレンド食材を取り入れるのはとても重要。サイドメニューとして取り入れるだけでも、トレンドに敏感なお客様の興味を引き、客単価を上げる可能性が生まれます。オリジナリティのあるメニューであれば、SNSで拡散され集客に繋がるきっかけにもなるでしょう。
これが旬食材なら“なお良し”。美味しいのはもちろん、価格が安いことも飲食店にとっては大きな魅力です。
今秋、そんな「トレンド」+「旬」の食材と言えば、ずばりサツマイモ。
本記事では、使用していないお店でも取り入れやすいように、品種とその特徴、さらにオリジナルメニューをご紹介。ご参考になれば幸いです。
今年もブームが加熱中のサツマイモ
サツマイモが今、旬の時期であることは言うまでもありませんが、数年前よりブームが継続している食材でもあります。グルメコミュニティサイト『SARAH』の投稿を基にした外食データ分析サービス『フードデータバンク』が公表したデータによると、「安納芋」や「鳴門金時」といった品種が表記されているメニューや、「ホクホク感」や「ネットリ感」といったサツマイモの食感を楽しめるメニューが人気を集めているそう。サツマイモファンの熱量が高いことが伝わってきます。
とは言え、どのような品種があるのか、それぞれどんな特徴を持っているか、分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
品種を食感で大別して解説
現在市場に出回っている主な品種をプレコグループの野菜・果物部門「プレコヴィユニット」の買付け担当に聞きました。
「ホクホク感」を楽しめる品種、「ネットリ感」を楽しめる品種で分け、特徴にあったオススメ調理例とともにご紹介します。
ホクホク感
紅あずま
昔ながらの王道ホクホクいも。粉質でありながら甘さが強く、天ぷらやフライにすると甘味が引き立ちます。
鳴門金時(金時芋)
徳島のご当地ブランドさつまいも。栗のようなホクホク感が特徴です。コクのある甘さで、煮物や味噌汁、サラダなど、おかずメニューに合います。
むらさき芋
インパクト抜群の色をしたむらさき芋は、粉質で甘さひかえめ。色を活かした揚げ調理やスープにしたり、甘さを加えてスイートポテトなどに。
ネットリ感
紅はるか
短時間の加熱でネットリと仕上がるため、近年大人気です。濃厚な甘さが特徴で、余分な甘さを加える必要がありません。焼き芋や蒸し芋におすすめ。
シルクスイート
しっとり系とも表現される、絹のようになめらかな食感の甘いさつまいもです。焼き芋をはじめデザートメニューや、さつまいもご飯など食事メニューにも。
安納芋
ネットリ食感で最も有名なさつまいも。密たっぷりですが甘さは意外にもしつこくないため、アイスクリームやはちみつなどと一緒に提供するのがおすすめ。
時短で下準備!
それぞれの特徴を解説しましたが、ご存じの通り、どの品種であれ、サツマイモを甘く美味しくするためには長い時間を要します。焼き芋の場合、大きさにもよりますが、最低でも70℃程度で1時間以上は加熱しなければなりません。
ネットで検索すると時短調理法は様々出てきますが、中でもオススメは炊飯器を使用した加熱方法です。作り方は、炊飯器にサツマイモを1~2段重なる程度に入れ、 1合分の水を入れて炊飯するだけ。40分程度で仕上がります。
他店にないオリジナルメニューを!
下準備が出来たら、アレンジは簡単。
アレンジは、オリジナルで是非。他では見たことないからこそ、お客様は興味を惹かれるものです。
ここでは、お酒に合わせられるメニューやスウィーツなど、品種の特徴を活かしたプレコ考案メニューをご紹介します。
鳴門金時と生ハムのポテサラ
シルクスイートのレモン煮
揚げサツマイモ3種の食べ比べ
安納芋の焼き芋ブリュレ
安納芋の焼き芋パフェ
アイデアがあれば、メニューは無数に生まれるはず。今秋~冬、客単価UPのきっかけにサツマイモを使ってみてはいかがでしょうか。