料亭や割烹、居酒屋で使われる、新春の和野菜や山菜。てんぷらや煮物のメニューはよく見かけますが、洋風の飲食業態でも和野菜を使用したメニューがあると、来店するお客様の目に留まるのではないでしょうか。今回は特徴の似た和野菜同士を組合わせて、洋風の美味しいアレンジメニューを提案。どうぞご覧ください!
「海老芋」「百合根」はホクホク感を活かしたメニューに︕
「海老芋」はサトイモ科サトイモ属の根菜で、湾曲した形が海老に似ていることから、海老芋と呼ばれています。
食感はねっとりほくほくしており、通常の里芋に比べて柔らかく、煮崩れしにくいのが特徴。
「百合根」はユリ科植物の球根部分で、ウロコのようにはがれる変形したユリの葉のような形状が特徴です。火を通すことでほくほくした食感となり、じゃがいもや栗に似た優しい甘さを感じることができます。
八百屋が教える簡単レシピ! ~海老芋と百合根のオーブン焼き~
①海老芋は洗って皮をむき、大きな一口大に切ります。耐熱容器に入れ、ラップをかけ、電子テンジで7分程度加熱します。
②百合根は1枚ずつはがし、汚れている部分をきれいに洗って水気をふき取ります。
③にんにく、ベーコン、玉ねぎはみじん切りにします。オリーブオイルと塩・粗挽きこしょうと混合しておきます。(塩気やや強めに)
④オーブン皿にぎゅうぎゅうになるように海老芋と百合根を詰め、③の混合したオイルをまわしかけます。
⑤ローズマリーをのせて200度で20分程焼き上げ、完成です。
海老芋(kg) |
百合根(個) |
「ふきのとう」「たらの芽」は苦みを活かしたメニューに︕
「ふきのとう」は、キク科フキ属の多年草で、フキの蕾部分がふきのとうと呼ばれます。
特有の香りとほろ苦さが持ち味。この味わいが春の到来を告げる季節の風物詩となっています。
「たらの芽」はタラノキという植物の新芽にあたり、“山菜の王様”と呼ばれる人気が高い山菜です。
味はほのかな苦味でコクがあり、もっちりとした独特の食感が特徴です。
八百屋が教える簡単レシピ! ~ふきのとうとたらの芽のアヒージョ~
①にんにくはスライスし、芯を抜いておきます。
②ベーコンは短冊切りにしておきます。
③ふきのとうは、おしりが茶色くなっていたらうすく切りとり、きれいに洗います。たらの芽は根を薄く切り取り、茶色い部分をむき、きれいに洗います。
④スキレット等に材料をすべて入れ、弱火でじっくりと加熱します。ふきのとうとたらの芽に火が通ったら完成です。
「サラダ春菊」「柿」は生食のメニューに︕
「サラダ春菊」は通常の春菊と比べてえぐみや苦みが少なく、葉が柔らかいことから生食に向いている野菜です。香りもよく、噛むごとに豊かな風味が広がります。
「柿」は日本で最も古くから食される果物で、そのまま学名として名付けられるほど日本らしい果物です。果物の中では“酸味がない”という珍しい特徴があり、熟すことで柿は柔らかい食感となり甘味も増します。
八百屋が教える簡単レシピ! ~サラダ春菊と柿のカプレーゼ~
①春菊はちぎっておきます。柿は皮をむき、ごく薄切りにしておきます。モッツァレラチーズは5mm厚程度に切ります。
②カプレーゼドレッシングの材料(オリーブオイル・白ワインビネガー・レモン汁・塩・こしょう)をすべて混合します。
③柿とモッツァレラチーズを交互に盛りつけ、ドレッシングをかけまわします。トッピングに春菊をあしらい、完成です。
サラダ春菊(kg) |
富有柿(個) |
まとめ
いかがでしたか? 洋風の飲食店でも、普段仕入れをしない和野菜に目を向けることで、新しいメニュー開発に繋がるかもしれません。
ぜひ、貴店のメニューでもお試しください!