ここでは焼鳥の代表的なメニューである、もも串の打ち方を解説します。
《 動画で見る串打ちの工程 》
串打ちに入る前にもも肉を理解する
もも肉は、肉厚で柔らかなサイ(上もも)と、肉がやや薄くやや繊維質のスネで構成されています。前講座『串打ちの基本』で解説した「お客様の一口目の満足感が高い」串にするために、先端にはサイ、持ち手側にはスネを刺します。もも肉の串打ちは、まずサイとスネの2つに切り分けることから始まります。
また「繊維に対して直角を刺す」ために、繊維の流れも把握しておいてください。
串打ちの工程〈1本40gの場合〉
では、串打ちの工程を解説します。もも串は、1本あたり30g位のものから60g位のものまで様々ですが、ここでは最も一般的な40gの串を打っていきます。
① もも肉を広げ、皮まで伸ばす
② 余分な皮を切り取る
③ ソリとオビを切り取る
サイに付いているソリとオビを切り離し、串の先端に刺すために横に置いておく。
【ソリ】 もも肉の中でも特に美味しいとされる希少部位。適度な歯応えとジューシーな肉質が特徴。 【オビ】 もも肉の一部厚い部分。柔らかでジューシーな肉質が特徴。「オイスターミート」とも呼ばれる。 |
④ サイ(上もも)とスネを切り分ける
⑤ 柵取りする
串に刺すことをイメージしながら、幅を合わせて柵取りする。
⑥ 串に刺す1個分ずつにカット
⑦ スネの肉を刺す
繊維を縫うように刺す(前講座参照)。肉が剥がれている箇所があったら、一緒に刺し、最後に皮を突き通す。
⑧ サイの肉を刺す
同様に繊維を縫うように刺し、最後に皮を突き通す。
⑨ 大きめのサイの肉やソリ、オビを刺す
⑩ 完成
約250g~300gのもも肉の場合、40gの串が6~7本打てる。